【衝撃の真相】ドラゴンボールAFは実在したのか?ネットを震撼させた幻の続編とスーパーサイヤ人5の正体を解説!
『ドラゴンボール』といえば、世代を超えて愛される国民的マンガ・アニメですが、『ドラゴンボールGT』の放送終了後、ファンの間で囁かれ続けた「幻の続編」の噂をご存知でしょうか?
その名も『ドラゴンボールAF』。
特に、銀色の髪と体毛を持つ「スーパーサイヤ人5」の衝撃的なビジュアルは、多くのファンの記憶に刻まれているはずです。
今回は、単なる二次創作という言葉では片付けられない、国境を越えた巨大なムーブメント『ドラゴンボールAF』の謎と、その驚くべき真相に迫ります。
【目次】
- 『ドラゴンボールAF』とは?幻の続編の正体
- 壮大な都市伝説の誕生秘話
- AFを象徴するキャラクターと衝撃の変身形態
- 公式がAF化!? ファン創作が公式に与えた影響
- 伝説の同人誌!とよたろう(Toyble)版『ドラゴンボールAF』
- 結論:AFはドラゴンボールが世界で愛される証
- AFの世界をもっと楽しむには (pixivリンク)
1. 『ドラゴンボールAF』とは?幻の続編の正体
『ドラゴンボールAF』とは、主に1999年頃からインターネット上で広まった「海外ファンが製作したドラゴンボールの続編」という都市伝説、およびそれに基づいて制作された二次創作作品群の総称です。
鳥山明氏や東映アニメーションによる公式作品ではなく、『ドラゴンボールGT』で悟空が神龍と共に去った後の世界を舞台にした、ファンメイドの物語を指します。
「AF」の意味については長年、「After Future(アフターフューチャー)」や「April Fool(エイプリルフール)」など様々な説が飛び交っていましたが、近年、その発端となった作品の作者によって「Alternative Future(オルタナティブフューチャー)」の略であることが明かされました。「代替の未来」、つまり「もう一つのIFの未来」という意味が込められています。
重要なのは、『AF』には統一されたストーリーや公式設定が存在しないということです。世界中のファンが「AF」というテーマのもと、自由に物語やキャラクターを創造しており、シェアワールドのようにその世界観を広げてきました。
2. 壮大な都市伝説の誕生秘話
『AF』がこれほどまでに有名になったのは、その誕生の経緯が極めて摩訶不思議だったからです。実はこれ、日本と海外のファンの間での壮大な”勘違い”が生んだ奇跡の産物だったのです。
発端はスペインからの一枚のイラスト
全ての始まりは1999年、スペインのゲーム雑誌『Hobby Consolas』にファンアートとして投稿された一枚のイラストでした。

これが、後に「スーパーサイヤ人5の悟空」として世界中に拡散される画像の元ネタです。鳥山明氏を彷彿とさせる画風と、見たことのない変身形態は、英語圏のネットユーザーに「日本の公式続編の流出画像ではないか?」という憶測を抱かせました。当時は画像の解像度も低く、いわゆる”サムネマジック”で信憑性が増してしまったのです。
なぜ「日本発」と「海外発」の誤解が生まれたのか?
ここからが面白いところです。
- 海外ファン:「日本では『AF』という続編が出ているらしい!」と噂が広まる。
- 日本ファン:その噂が逆輸入され、「海外のファンが勝手に続編を作っているらしい」と解釈される。
なんと、海外では「日本発の作品」、日本では「海外発の作品」だと思われていたのです。どちらの国にも『AF』という作品の実体は存在せず、「言語の壁」によって生まれた奇妙な都市伝説だけが一人歩きしていきました。
ついに判明した真相

時は流れ2012年、スペインのファンによる検証で、例の画像が1999年のゲーム雑誌に掲載された読者イラストであることが確定。さらに投稿者本人とのコンタクトにより、キャラクターは悟空ではなく「タブロス(Tablos)」というオリジナルキャラクターであることも判明しました。
これにより長年の謎は解けましたが、『AF』という概念は既にファンの間で確固たる地位を築いており、今なお新たな創作の源泉となっています。
3. AFを象徴するキャラクターと衝撃の変身形態
都市伝説から生まれた『AF』には、ファンたちの想像力が爆発した魅力的なオリジナル設定が数多く存在します。
伝説の始まり「タブロス」と「スーパーサイヤ人5」
前述の通り、「スーパーサイヤ人5」と誤解された画像のキャラクターの正体は、スペインのファンが創造した「タブロス」です。しかし、このビジュアルは完全に「スーパーサイヤ人5」として定着。銀色の長い髪と体毛、赤い肌、そして尻尾を持つ姿は、多くのAF作品で共通のデザインとして採用されています。
最強の敵「ザイコー (Xicor)」とその母「ライラ」
『AF』の物語で最も有名な敵キャラクターが「ザイコー」です。彼は悟空の息子を名乗り、圧倒的な力で悟飯たちZ戦士を絶望させます。その母は「ライラ」という女神(正体は西の界王神とされることが多い)で、悟空の遺伝子からザイコーを生み出したとされています。この「悟空の隠し子」という設定は、多くのファンに衝撃を与えました。
インフレの極み?超サイヤ人6~10の世界
AFの自由な発想は、変身形態のインフレにも及びます。
- 超サイヤ人6~9:公式イラストの色変えやパーツの組み合わせで作られたものが多く、デザインは統一されていません。
- 超サイヤ人10:石のような灰色の肌と針のような髪を持つ、怪物じみたデザイン。その強烈なインパクトから、スーパーサイヤ人5やザイコーと並ぶAFの象徴的存在です。

他にも「ベジータとトランクスのフュージョン」や「クリリンのサイヤ人化」など、原作の枠を超えた奇抜な設定が次々と生み出され、そのカオスさがまたファンを惹きつけました。
4. 公式がAF化!? ファン創作が公式に与えた影響
「所詮は二次創作」と笑うことなかれ。『AF』で生まれた突飛なアイデアの一部は、奇しくも後の公式作品で実現していくことになります。
- ヤム飯の登場(PS2『ドラゴンボールZ2』)
- 未来トランクスや悟飯の超サイヤ人3・4化(『ドラゴンボールヒーローズ』)
- ベジータとトランクスのフュージョン(3DS『ドラゴンボールフュージョンズ』)
こうした展開から、ファンの間では「公式がAF化した」と言われるようになりました。『AF』はファンの「こんな展開が見たい!」という願望の集合体であり、その熱量が公式のクリエイターたちに何らかのインスピレーションを与えたのかもしれません。
5. 伝説の同人誌!とよたろう(Toyble)版『ドラゴンボールAF』
数あるAF作品の中でも、別格の存在感を放つのが、Toyble(トイブル)氏による同人漫画です。このToyble氏こそ、現在『ドラゴンボール超』の漫画を執筆しているとよたろう先生その人です。

2006年からブログで連載された彼の『AF』は、鳥山明先生本人と見紛うほどの画力と、原作への深いリスペクトに満ちたストーリーで、ファンに衝撃を与えました。ザイコーを主軸とした物語は、多くのオリジナル展開を含みながらも高い完成度を誇り、日本のみならず海外でも絶大な評価を受けました。
とよたろう先生が公式作家となったことで未完に終わりましたが、この作品の存在は、ファン創作のエネルギーが公式へと繋がった、夢のあるエピソードとして語り継がれています。
6. 結論:AFはドラゴンボールが世界で愛される証
『ドラゴンボールAF』は、その始まりこそ勘違いや誤解の連鎖でしたが、決して単なるデマではありません。

原作終了後も「ドラゴンボールの続きが見たい」と願い続けた世界中のファンの熱い想いと、インターネットの普及という時代の潮流が生み出した、文化的な現象です。
ファンが自由に創り上げた『もう一つの未来』。その存在自体が、『ドラゴンボール』という作品がいかに深く、広く、そして永く愛され続けているかの何よりの証明と言えるでしょう。
7. AFの世界をもっと楽しむには (pixivリンク)
『ドラゴンボールAF』の世界は、今もpixivなどの投稿サイトで広がり続けています。あなただけのお気に入り作品を見つけてみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
今回『ドラゴンボールAF』について調べてみて、僕自身も「知らんかった・・」と声が出るような驚きの連続でした。単なるファンアートが国境を越え、互いに誤解し合いながら一つの巨大な「概念」を作り上げていった過程は、まるで伝言ゲームが生んだ奇跡のようです。
特に、今や公式作家であるとよたろう先生が、かつてそのムーブメントの中心で最高峰の二次創作を描いていたという事実は、ファンにとってこれ以上ない夢のある話ですよね。